この文は2013年10月11日に書かれたものだ
作者:呂建鋒
大器、一つだけ約束してくれ。夫に私たちの過去を知られたくないんだ。
私は程夫人とあなたとは面識もないが、何か過去があるのか?
これは映画『大上海』の中の台詞だ。上は京城の名旦・知秋が幼馴染の大器に言った言葉で、下は大器が受けた返答だ。自分が夢中で想い焦がれた女との、二十年ぶりの再会。いきなりこの言葉を聞かされ、大器は心が砕けた。ただこの過ぎた恋情をしまい込み、気を引き締めて大上海の風雲に立ち向かうしかなかった。
映画の永遠のテーマである戦争と愛は、この作品で余すところなく描かれている。それは盗人にも仁義があり、義理を何よりも重んじた時代。目もくらまさずに泰然と死へ向かう兄弟がおり、ならず者でさえ漢奸になるまいとする大義があった。これらはどれも見事だ。胸がすくような壮絶さも心を打つが、しかし優しい情は水のようにしみる。この映画全体で最も心を動かされるのは、大器と二人の女性との感情だ。
知秋は京城の立ち回り役の名優で、全国に名を知られ、安定した家庭での穏やかな暮らしを望んでいた。だが大器は江湖に身を置く大上海の顔役で、刃の上を渡る日々を送っていた。二人はどうあっても結ばれる運命にはなかった。忌々しい戦争がなければ、後の二人の絡みもなかったかもしれない。むしろ阿宝こそ、街頭で歌い、後に踊りで生計を立てていた乱世の佳人だが、私は彼女こそ大器の真実の愛だと思う。
阿宝は大器に苦労をかけまいと、自ら悪人に身を委ね、最後には大器を救うために命を落とす。愛を求め、愛を得た。大器は息絶えた阿宝を抱き、壮烈に死地へ赴く。映画はここで終わる。私はぼんやりと一つの場面を覚えている。阿宝が大器に電話をかけ、大器が京劇を聴いているのを聞き、大器が知秋を想っていることを悟る。失意の阿宝は何も言わず、静かに電話を切ったのだ。
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